2007年11月6日火曜日

「24」は「かっぱえびせん」

 「24」は「かっぱえびせん」のようだった。
 出来の悪いなぞかけのようだが、その心は「やめられない、とまらない」のである。なぞかけの解く対象が「かっぱえびせん」という旬でないのは、おやじのご愛嬌と許していただきたい。

 遅まきながら(もうとっくの昔に観たという人も多かろうが)、米国の人気テレビドラマ「24-TWENTY FOUR-」にはまったのは、1ヶ月半ほど前だった。散歩がてらに寄った横浜みなとみらいのTSUTAYA(草野球音はハマの隠居)で、「24」のレンタルDVDを手にとり自宅で観だしたら、とまらない。次々と借りまくった。6週間ほどで、SEASON1から5まで、DVD60巻を観てしまった。
 1巻に2時間分(2話)が収録されている。ドラマ1話の1時間枠はCMが入るので約45分。1巻は90分だから、60巻となると5,400分で90時間となる。

 ドラマの展開が速くかつ複雑で、多岐にわたる登場人物、さらに飽きさせない予算外の筋書きの連続。主人公のジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)は米国連邦機関CTUのロサンゼルス支局に勤める捜査官で、凄腕である。拳銃は名手にして、パソコンはSE並み、飛行機の操縦もできれば、医学の知識もあるスーパーマンなのだ。ご覧になっている方が多いので、生兵法は怪我の基となる。内容は詳しく語らない。
 配役が面白い。CTUの情報分析担当官であるクロエ・オブライエン(メアリー・リン・ライスカブ)に味がある。しかめ面で口下手だが、バウアーを支える活躍をする。料理を引き立てるわさびのような存在と見た。

 「かっぱえびせん」といえば、思い出すのは、プロ野球大毎オリオンズで活躍した山内一弘(旧名・和弘)の異名である。「シュート打ちの名人」「オールスター男」などと言われた現役時代は、走攻守そろった外野手で首位打者1回・本塁打王2回・打点王4回に輝いた。打撃コーチとして手腕も高く、読売、阪神で務め、またロッテと中日で監督経験もある。
 1971年から1974年まで打撃コーチを務めた読売で、その打撃指導が熱心で教えだしたら「やめられない、とまらない」ことから、当時の武宮敏明寮長が「まるで“かっぱえびせん”のようじゃなぁ」と言ったことを聞きつけた巨人番が原稿にしたことが発端となり、有名なテレビCMのフレーズもありあっという間に広まった。

 かっぱえびせん(カルビー)が発売されたのは1964年(昭和39)のこと。創業者の松尾孝がエビのてんぷらが大好物であったのが、ヒントとなって生まれた製品という。かっぱえびせん発売の昭和39年、世紀の大トレードといわれた小山正明との交換が成立し、山内一弘は大毎オリオンズから阪神タイガースに移籍した年だった。

 奇縁である。

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