2010年1月4日月曜日

仏から神へ初詣宗旨替え

バチあたりにも大吉のご託宣

 初詣は元旦にほろ酔いで近所の洲崎神社に参った。旧東海道は、日本橋から数えて品川、川崎の、3番目の神奈川宿にある神社で、江戸の昔は多くの人が行き交ったそうな。横浜駅から徒歩10分ほどの位置にありながら、地味に佇んでいる。
 以前は川崎大師(平間寺)に参拝していたが、混雑ぶりを敬遠し、寺から神社への宗旨替えだ。これって、バチあたりなのだろうか。いや、これこそが日本人の特性でないのか。
 日本人の宗教心はいい意味で寛容、悪く言えばいい加減なところがあるよね。教会で愛を誓い結婚したカップルも、死ぬ時はお経に送られ仏サンになる。
 八百万の神(やおよろずのかみ)という思想は日本古来からのもので、神道における神サマの概念だそうだ。万物に神々が宿っているという考え方だ。
 仏教が、そして後世にキリスト教が伝来しても、多少の“宗教内乱”は歴史的にあったにしろ、日本人は他国と比べより寛大に受け入れてきたと思う。

 文部科学省の宗教統計調査(平成19年度調査結果―平成18年12月31日現在)によると、日本における宗教団体の総数は、
・神社(神道系)81,295
・寺院(仏教系)77,158
・教会(キリスト教系)6,995
となっている。1県あたり神社は約1,700、寺院は約1,600も存在する計算だ。教会でさえ約150近くあるのだ。ちなみに全国の郵便局総数は、平成19年10月1日現在24,540局で、神社や寺院の総数は3倍強も上回る。外国の例はわからないが、百花繚乱の様相でこんな具合に神サマもお釈迦サマもイエス様も共存共栄している国はないのではなかろうか。

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 八百万(やおよろず)とは、デジタル大辞泉を引くと「数の多いこと。多数。無数」とある。八百も同義で、嘘ばかりのでたらめを「嘘八百」と言い、町の多い江戸を「江戸八百八町」、橋の多い大坂を「大坂八百八橋」と表現される。また仏語で、煩悩のために受ける数多くの苦しみを、地獄にたとえて言う「八万地獄」「八万奈落」の言葉もある。

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 自己都合で宗旨替えしたバチあたりにも、神サマは寛大で、洲崎神社で引いたおみくじは「大吉」だった。
 こいつぁ春から縁起がいいわい

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