2010年8月22日日曜日

清家清:美の巨人たち

「私の家」と方丈記の繋がり
「美の巨人たち」という番組をご存知だろうか。
 何度かこの番組については書いているので重複するが、説明する。テレビ東京の美術系の教養番組で、絵画・彫刻・建築物・写真など紹介している。ナレーターは小林薫で、放送は土曜日の夜10時から。現在、建築シリーズを扱っており、8月21日の放送では「清家清(せいけ・きよし)私の家」と取り上げていた。

 清家清(1918年―2005年)は、日本の代表的な現代建築家である。
主な建築作品
・森博士の家 1951年
・私の家 1954年
・東京オリンピック選手村メーンゲート 1964年
・大阪万博 国連館・スイス館・アメリカ館ディスプレー・虹の塔 1970年
・豊雲記念館 1970年
・軽井沢プリンスホテル 1982年
・横浜・八景島シーパラダイス 1993年
 東京芸術大学名誉教授、日本建築学会名誉会員を務めた。息子は慶応大学塾長の清家篤。

×  ×  ×

 番組では、彼の「私の家」は鴨長明(かもの・ちょうめい)の「方丈記」の思想に繋がっているということでした。
 方丈記はあの冒頭の文章しか知りませんが、
――ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

 方丈とは一丈四方ということです。一丈は3.03mですから、約10㎡ということですか。わずか一丈四方の庵を結び、そこで執筆したのですね、鴨長明さんは。
 鴨さんの庵と同様に清家さんの「私の家」は最小の住まいで仕切りがない家でした。シンプルで機能的。床がパネルヒーティングになっていました。1954年といえば昭和29年で、住んで数年後に改装したそうですが、先達の英知に驚き、感動したのでした。

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