2011年8月2日火曜日

佐々木裕一「もののけ侍伝々 京嵐寺平太郎」

京嵐寺平太郎に妖怪大将そして妖刀茶々丸……
 佐々木裕一の「もののけ侍伝々 京嵐寺平太郎」(静山社文庫)を読む。
 
 舞台は江戸時代中期。備後三次の生まれの京嵐寺平太郎は広島藩江戸下屋敷詰めの藩士である。三次には古くから幾多の妖怪がいて、妖怪大将の樋熊長政は幼なじみだった。宝暦2年(1752年)江戸に旗本や大名の姫君が攫(さら)われる怪事件が相次いだ。将軍家重から内々に事件探索の命が下った。破邪の剣「妖刀茶々丸」を引っ提げ、京嵐寺平太郎が立ち向かう。
 全4話からなる連作短編。

目次
・鬼の風
・戸隠の若殿
・式鬼神
・飛縁魔
登場人物
・京嵐寺平太郎
・妖怪大将(樋熊長政)
・齢500歳のおばば
1200歳の白狐おきん

×  ×  ×

 小説は妖怪伝説「稲生物怪録」(いのうものけろく)からヒントを得て生まれたという。
*稲生物怪録:江戸中期に備後三次の備後三次藩の藩士、稲生武大夫(幼名・平太郎)が体験した妖怪にまつわる怪異をまとめた物語。
 ちなみに家重は徳川9代将軍。父は8代の吉宗。子は10代家治。家重は幼少時の病がもとで言語不明瞭となり、側近の大岡忠光だけが聞き分けられたといわれる。
 イージー・リーディングです。物語の設定は面白いですな。
2011728日読了

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