2011年8月13日土曜日

日本画どうぶつえん展:山種美術館

「班描」それとも「斑猫」:「はんびょう」それとも「はんみょう」
毛づくろいするエメラルドグリーンの目をした猫を描いた重要文化財の「班描」など日本画の動物絵を集めて「夏休み企画 日本画どうぶつえん」展(2011730日~911日)が、東京・広尾の山種美術館で開催されている。

さすがに竹内栖鳳は動物を描けば、その匂いまで描くといわれる達人だった。
昨年3月同館で開催された「大観と栖鳳」展で観た「班描」だったが、やはり魅了された。毛づくろい猫の仕草の自然さ、ふんわりした毛の質感は生きているようだ。その猫の目、エメラルドグリーンになんとも心惹かれる。
1924年(大正13年)の作品。旅先の沼津の八百屋の店先でみた猫に、竹内栖鳳は思わず声をあげた。「徽宗皇帝の猫だ」。描きたい衝動にかられ、宿の主人を介して猫を譲り受ける交渉を重ね、彼の絵と猫を物々交換した。京都に連れ帰り描いた作品が「班描」だった。
栖鳳は箱書きに「班描」と記していて、所蔵の山種美術館では「斑猫」でなく「班描」としている。この作品名としては、「斑猫」が一般的に使われているのだろうか。また「はんみょう」と表記も見られるが、「はんびょう」とも、さぁどっち?

展示構成&惹かれた作品
・第1章:動物園 ―愛しきものたち― 竹内栖鳳「班描」1924年/西村五雲「白熊」1907
・第2章:鳥類園 ―翼をもつものたち― 横山大観「木兎」1926年/
・第3章:水族園 ―水の中のいきものたち―
・第4章:昆虫園 ―小さきものたち― 速水御舟「昆虫2題 葉陰魔手・粧蛾舞戯」1926

×  ×  ×

 山種美術館の所蔵品といえば、竹内栖鳳の「班描」と並んで有名なのですが、速水御舟の「炎舞」ですが、こちらは823日から「班描」に替わり展示されるそうです。
2011811日観覧

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