2012年12月13日木曜日

小沢昭一さんのヘンテコリンな中国人

日活アクション映画ではお笑い担当だった――。


俳優の小沢昭一さんが20121210日亡くなった。83歳だった。※以下、敬称略。

×  ×  ×

小沢昭一といえば、中国人役だな。

石原裕次郎や小林旭、赤木圭一郎の日活アクション映画によく出ていたっけ。
第三国人(注:太平洋戦争後の米国占領下にいた朝鮮人や中国人)の役は笑った。
麻薬組織のボスなんかが役どころだった。
実際の朝鮮人や中国人とは違う荒唐無稽な設定の筋だが、
いかにも怪しいヘンテコリンな言葉を操ってバカに面白かった。

強烈なインパクトのある演技。
主役を喰いそうな勢いがあった。

藤村有弘も同じような役柄が多かった。
あくまでカッコいい主役をお笑いでひきたてていた。
日活に欠かせぬ存在だった。
赤木圭一郎主演の「紅の拳銃」では両雄の揃い踏み作品。

アクション映画ではないが、
石坂洋次郎原作の「あいつと私」では裕次郎の親友の大学生役も印象に残る。
見た目からも裕次郎と比べ老けている小沢昭一。
(注:小沢は昭和4年=1929年、裕次郎は昭和9年=1934年生まれ)
どう見ても同じ歳ごろには見えない。
ありえないキャスト(笑)。

訃報記事ではラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」に関する記述が多かったが、
聴いたことがないのだよね。
思い出すのは、日活の黄金期、昭和30年代の話である。


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