2009年3月26日木曜日

東映時代劇「赤穂浪士」

侍ワールド

 侍ニッポンいや侍JAPANがついに世界一の座に輝いた。野球の実力世界一を決めるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本代表は2009年3月24日、決勝で延長の末、ライバル韓国を下し2連覇の偉業を達成した。

 侍JAPANは今や侍WORLDになったのだ。侍ワールドといえば、東映時代劇である。話の運びが強引になるが‥‥(笑)。1950年~60年代の日本映画史に燦然と輝く、あの東映時代劇である。

 「東映時代劇DVDコレクション」(デアゴスティーニ社)から発売された創刊号「赤穂浪士」を観る。 
 1961年(昭和36年)、大佛次郎(1897年―1973年)の原作をもとに、松田定次が監督を務めたオールスター出演の東映創立10周年記念作品である。
  大佛次郎の原作は、架空の浪人・堀田隼人が登場するモノだが、ここではストーリーは語らない。その豪華な配役をみてみたい。
 主役の大石内蔵助に御大の片岡千恵蔵。もうひとりの御大である市川右太衛門が上杉家の家老千坂兵部。ドラマ最大の敵役である吉良上野介には、千恵蔵や右太衛門に肩を並べる戦前からの剣豪スター月形龍之介を配している。
 悲劇の浅野内匠頭に大川橋蔵、内匠頭を支える脇坂淡路守に中村錦之助、浅野家の剣の遣い手、堀部安兵衛に東千代之介、堀田隼人には大友柳太朗と、当時の主演スターを揃えた。
 次代への期待を込めた松方弘樹は内蔵助の嫡男・大石主税、上野介の倅の上杉綱憲に里見浩太郎、清水一角に近衛十四郎、また内蔵助に情をかける立花左近に大河内伝次郎らを配している。中村賀津雄、山形勲、進藤英太郎、柳永二郎、吉田義夫、原健策、阿部九洲男、加賀邦男、堺駿二、田中春男らがどこの場面で登場するか、画面を追うのも一興である。
 男性陣が目立つオールスターだが、女優も華やかだ。瑶泉院に大川恵子、堀田隼人とからむ仙に丘さとみ、内蔵助の妻おりくに花柳小菊、浮橋太夫に千原しのぶ、を配し、桜町弘子、花園ひろみ、長谷川裕見子、木暮実千代らも花を添えている。

 東映オールスター映画のお楽しみのひとつは、配役である。忠臣蔵や清水次郎長など話の筋は知られているものが多いなか、誰がどの役を演じるのか。スターの格や人気を推し測る材料となるのだ。
2009年3月25日DVD観

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